ニッケイ新聞 2008年3月8日付け
日系アート百年の軌跡が一堂に――。ブラジル日本移民百周年を記念し、六十人の日系アーティストが出品する「ブラジル日系アート百年展」が今月十二日から、三十日までサンパウロ市ジャルジン・ヨーロッパ区にあるブラジル彫刻美術館(MuBE)で開かれる。
ブラジル日本文化福祉協会、MuBEの共催、ブラジル日本移民百周年記念協会協賛。
去年十月に文協で行われたサロン文協、美展、工芸展の合同展「大総合美術展」の開催委員らの作品のほか、藤田嗣治、半田知雄ら〃第一世代〃から、現在第一線で活躍する若手アーティストら六十人が出品。アートの視点から、百年を振り返るまたとない機会となりそうだ。
七日午後に来社した文協工芸委員会の川上久子委員長、細井戸三枝副委員長は、「日系アーティストの作品が一堂に会する初の展示会。会場も広く、作品をゆっくりと楽しんでいただけるのでは」と多くの来場を呼びかけている。
イナウグラソンは十一日午後七時から。なお、同展はリオデジャネイロ(五月末~七月中旬)、ブラジリア(八月初旬~十月中旬)でも開催される。
■出品者
第一世代=藤田嗣治、上永井正、半田知雄、高岡由也、玉木勇治、沖中正男。 第二世代=フラヴィオ・シロー、森ジョージ、間部学、福島近。
第三世代=中谷哲昇、近藤敏、小田エルザ、田菊ふみ、川上久子、小原弥緒、榊原久雄、柴田イネス、白幡イボネ、中島岩雄、若林和男、廣田健一、金子謙一、生駒謙二郎、金子まり子、湯浅惠、笹田道子、細井戸三枝、古賀政子、岩井和子、中山貴子、木暮光孝、原田美弥子、越石幸子、鈴木章子、砂古友久、楠野友繁、三浦義幸、鈴木幸男、豊田豊。
第四世代=島袋アデマール、五木田アヤコ、岡本アヤオ、吉沢太、脇坂グラシエラ、高瀬ヘルマン、工藤ジェームス、中久保マスオ、酒井マチコ、庄山マウロ、畑中ミドリ、高田ミルトン、近藤直人、沖中ロベルト、出垣ロジェリオ、福島隆、金子太郎、今里としえ、谷口康史、間部ユーゴ。