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670万レアルはほぼ確実=サンパウロ市百年祭の資金集め=中矢理事長初めて明らかに=「集まった金額内でやる」

ニッケイ新聞 2008年3月14日付け

 百周年記念協会の企業向け資金集めを主に担当している免税口座団体「日伯社会文化統合機関(Instituto Brasil-Japao de Integracao Cultural e Social)」(以下、免税団体)の中矢レナート理事長は十三日午前、同協会で記者会見し、現在までの集金状況を初めて詳細に説明した。総予算二一七七万レアルを集金するのではなく、ほぼ確実になっている五八〇万四〇〇〇レアル(約三億四五四七万円)を中心に資金面を固めていくのが同免税団体の方針であり、加えて百周年協会本体が集めた九〇万レアルと合わせた六七〇万レアル(約四億円)を中心に、サンパウロ市百年祭の総費用をまかなうと発表した。
 ほぼ確保されたという五八〇万四〇〇〇レアルの大半を占めるのは、ルアネー法で免税特典が認可されている三件、計約四三四万レアル分の企業寄付だ。
 乗船名簿をポ語データベース化する「あしあとプロジェクト」に二八万レアル(レアル銀行)、百年祭の記録映像製作プロジェクトに約七〇万レアル。
 それに加えて、サンパウロ市式典費用分の三三六万レアルは、「十四日にはブラデスコから振り込まれる」と中矢理事長は説明。
 式典費用に関しては、元々は七〇〇万レアル分をルアネー法に申請していたが、三三六万レアルしか認可されなかった。三五〇万レアルを再申請済みで、来週中頃その結果が分かる。
 日本文化週間にかかる費用として、七七〇万レアルをルアネー法で申請しており、これも来週判明する。
 これ以外に企業からの大口寄付で一四六万五〇〇〇レアルが集まっている。
 中矢理事長は「今後まだ、大型支援の可能性がある」と語り、バーレ、ペトロブラス、ブラジル銀行、連邦貯蓄銀行などの政府系企業をあげ、ルアネー法の認可額しだいで相当額の寄付がここから見込め、万が一、ルアネー法が認められない場合でも、「それなりの額」を免税団体に振り込んでくれる感触を得ているという。
 また一昨年来、日本のIPC社が百万レアルを寄付するとしている件に関しては、「数カ月、早ければ二カ月以内には」と含みを持たせた。
 「あと三カ月で当初の総予算の足りない分を集められるのか」との質問に、「私が依頼された主催一六事業に関してはほぼ見込みが立った。その分だけで十分なイベントや事業ができる」と答え、総予算を前提にした資金集めをしていないことを明らかにした。
 「日本文化週間の費用がルアネー法で認められなかった場合は」との問いには、「一〇日間のイベントを幾つかに分けて、それぞれの分野に関係した企業に寄付を打診している」と「プラノB」(予備案)も同時並行して進めていると明かした。
 免税団体以外に、百周年協会本体の口座に対し、九〇万レアル程度の寄付が集まっている。免税団体と百周年協会の両方合わせると六七〇万レアルになる。
 現在、景品付き寄付(リッファ)も広く呼びかけられており、松尾執行委員長らが企業回りを続けていることから、同免税団体の集める五八〇万レアルに、協会本体分を上乗せした金額が六月までには見込めそうだ。