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米長官の片道外交=聞く耳を持たないかけ足会談

ニッケイ新聞 2008年3月15日付け

 ブラジリア空港に降り立ったライス米国務長官は十三日、ベネズエラとエクアドルへの明らかな通告だが「国境はテロリストの避難所ではない」と声明を発表した。米政府とEUは、Farc(コロンビア解放前線)をテロと位置付けした。しかし。ブラジルを初めとする南米諸国は、位置付けを避けた。
 米国務長官は、南米諸国も国連の指示に従うよう求めた。米国によれば、テロ対策に国境はないという。米国は、コロンビアによるエクアドル侵攻を妥当とした唯一の国でもある。
 コロンビアとエクアドルは、ドミニカのリオ・グループ会議では平和解決を結んだ。しかし、Farcについては全く触れなかった。紛争の緊張緩和や和解に向けたブラジルの努力を、米政府は評価した。
 ライス・アモリン会談は「友好と信頼」は別物だとして、伯米外交の間に一線を引いた。ライス国務長官の南米訪問にも、ブッシュ同様にアルゼンチンを外した。チャベス大統領が、クリスチナ大統領に選挙資金を出したことを根に思い、バカにしているらしい。