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社会福祉のからくり=慈善財団は事業家の伏魔殿

ニッケイ新聞 2008年3月18日付け

 ルーラ大統領は社会開発省の四周年記念式典で、政府は社会福祉事業のために五十億レアルの免税恩典を与えたが、このうちいくらがインチキ福祉法人の懐に入っているかと述べた。
 福祉法人の免税恩典は、汚職マンホールのふたのようなものだ。社会福祉法人の七五%は、インチキだと関係者が見ている。五十億レアルのうち三十七億レアルは、ドブに投じているらしい。インチキに限って政治家が、関与している。
 どこに社会福祉の管理機関があるかは、不明だ。社会保障院にせよ社会福祉院にせよ、書類に目を通すだけで監督は誰もしていない。社会福祉改革は過去をご破算にし、来る半年の実績で免税資格に該当するか評価するらしい。
 これは価値観の相違で、評価が異なることになる。単なる数字あわせで、社会福祉とは何かが疑われる。社会福祉を必要としている下層階級は忘れられる。これは免税の基準ではなく、誰が免税資格ありと判断するかが問題である。
 有名なロックフェラー慈善財団というのがある。ジョージ・ソロスは、有名な慈善家だそうだ。国内にも有名な財団が、脱税の隠れ蓑になっている。これらの伏魔殿は、有力な政治家によって武装しているので当局のメスが入らない。