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文協ドミンゴ・コンサート=美声、田中公道さん=約2百人が聴き入る

ニッケイ新聞 2008年3月18日付け

 ブラジル日本文化福祉協会音楽委員会(本田ジュリア委員長)主催の「第三十七回文協ドミンゴ・コンサート」が、九日午前十一時から文協小講堂で行われた。約二百人が訪れ、会場は満員になった。
 今回の出演は、テノール歌手の田中公道さん、ピアノ伴奏は宏子夫人が担当した。田中さんは五度目の舞台だった。
 南米好きとして知られている田中さんは、南米を訪れる度に、各地で美声を披露している。今回すでにミナス州、スザノ、モジ、カンピーナスなどでコンサートを行ってきた。
 田中さんが選んだのは滝廉太郎の「荒城の月」、内藤浩美の「誰もいない海」、プッチーニの「誰も寝てはならぬ」、ディ・カプアの「我が太陽(オ・ソレ・ミーオ)」など九曲。最後に全員で「ふるさと」を大合唱し、舞台と観客が一体になり、大盛況のうちに終了した。
 舞台あいさつで田中さんは「今回のリサイタルを百周年の記念すべき年に行えたのが大変嬉しい」と喜びを表し、「今年七十一歳を迎えたので、コンサート開催は難しいと思っていたが、やれて良かった」と安堵の表情を浮かべた。
 よくドミンゴ・コンサートを訪れているという、斉藤ふさよさん(93、山梨)は「男の人のあんな大きな声を聞いたのは初めてだった。ものすごい声の量で、上手でしたね」と嬉しそうに話していた。