ニッケイ新聞 2008年3月25日付け
熊本日日新聞社編集局社会部の泉潤次長・編集委員が、十七日来伯、強行軍で取材中である。
対象に挙げたのは、戦後日系社会の勝ち負け抗争、ブラジルのプロアルコール、日系社会の文芸、さらに日系社会に重きをなした熊本県出身の人物、など。
日本人、日系人同士による暗殺をともなった抗争が、戦後六十年余を経て、今も風化していないか――について大きな関心を寄せているようだ。プロミッソンの現地取材、サンパウロ在住者からの聴き取りなどを行なっている。
熊本県人の移民のリーダーについては、真っ先に中尾熊喜氏を名指した。万人が批判をせず、功績のみを称える人物、中尾氏。母県の熊本県人たちに、その偉大な足跡が近く知らされることだろう。文芸に関しては「俳人上塚周平」(熊本県人)を取り上げる。上塚が文芸人として光が当てられるのは珍しい。
泉氏は、二十八日頃帰国の予定。