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最先端産業肩入れ=6部門を世界のトップに

ニッケイ新聞 2008年3月28日付け

 産業開発省は二十五日、ブラジルの最先端産業とされる六部門にライバルと同条件の経済環境を付与する工業政策を打ち出すことにした。六部門は、紙パルプと鉱山、石油化学、製鉄、牧畜、航空産業だ。
 ブラジルが、同部門で世界の五大企業に参入するのが目的。新工業政策により同部門の企業を「世界のリーダーかつ、未踏分野の開拓者」と呼ぶ。同六部門は、保健やエネルギー、IT技術、通信技術、防衛産業、ナノテク、バイテクなどの派生産業を育てる母親なる戦略産業だ。
 特に紙パルプと鉱山、石油化学、製鉄の四部門には、ライバル企業と同条件の投資計画を産業開発銀行(BNDES)が用意する。現時点では国内企業は技術的にやや劣り、世界の二番手に甘んじている。現在の地位が保てるのは、原料がブラジルにあることで、有利な立場にあるからだ。
 さらに産業開発銀行は、投資ファンドを設け、資本参加を検討する。牧畜と航空産業は、国策として政府が経営や技術協力をする。他に新たな自動車や繊維、木材、プラスチック、衛生用品、香水、造船、資本財などの二次軍をも育てる。