ニッケイ新聞 2008年3月28日付け
【静岡新聞】沼津市足高のアパートの冷凍庫で女性の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕されたブラジル国籍の無職の容疑者(35)=同市足高=が沼津署と県警捜査一課の調べに対し、「月内に帰国するつもりだった」と供述していることが二十一日、分かった。容疑者は女性の遺体を元同僚に依頼して処分しようとしていたとみられ、同署などは証拠隠滅を図った後に出国を計画していたとみて調べている。
調べでは、容疑者は元同僚のブラジル国籍、無職の容疑者(35)=清水町伏見、証拠隠滅容疑で逮捕=に女性の車の処分のほか、冷凍庫に入れてあった女性の遺体についても処理を依頼したという。元同僚の容疑者は十八日ごろ、女性の車を群馬県の自動車工場に譲り渡した。
容疑者はこれまでの調べに対し、「女性の首を絞めて殺害した」などと供述しているという。被害者は三島市に住んでいたペルー国籍の四十代の女性とみられている。関係者によると、容疑者は女性の遺体を冷凍庫に隠したとされる二月下旬ごろ、勤務先の人材派遣会社に「彼女と一緒に名古屋に行くことが決まったので辞めたい」と伝え、十三日に退職した。その後、女性の遺体や車を処分し、出国するつもりだったとみられる。
同署は二十一日午後、容疑者を死体遺棄容疑で静岡地検沼津支部に送致した。交際のトラブルで女性を殺害した可能性が高いとみて今後、殺人容疑でも追及する方針。女性の遺体は二十二日にも司法解剖する予定。
被害者はペルー人女性=死因は窒息死と判明
【静岡新聞】沼津市のアパートの冷蔵庫から二十日に遺体で見つかった女性は沼津署の調べで二十七日、ペルー国籍の三島市大宮町の無職の女性(44)と分かった。また、司法解剖の結果、死因は頸部(けいぶ)圧迫による窒息死と判明した。
調べでは、女性は、死体遺棄容疑で逮捕されたブラジル国籍の無職の容疑者(35)の交際相手で、同署は交際をめぐるトラブルが動機とみて、詳しい状況を調べている。