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サトウキビが有効性高い=沖縄の活用=協議会報告=バイオ燃料の中で

ニッケイ新聞 2008年4月1日付け

 【沖縄タイムス】バイオマスの利活用やバイオ燃料の普及・啓発を図る沖縄バイオマス発見活用協議会(座長・上野正実琉球大学農学部教授)は三月二十五日、〇七年度の活動報告とシンポジウムを那覇市のロワジールホテル那覇で開いた。バイオ燃料としてのサトウキビの有効性や、バイオマス利活用の意義を語った。
 琉球大学農学部教授の川満芳信氏は、バイオエタノール精製でサトウキビが生み出すエネルギー量が、精製に要するエネルギーの八・三倍になると説明。小麦(一・二倍)やトウモロコシ(一・三倍)と比べたサトウキビの優位性を強調した。サトウキビの二酸化炭素吸収力の強さを示し、生産条件が整った沖縄での仕組み作りが必要とした。
 上野氏は、サトウキビなどでバイオ燃料を製造する宮古島市や伊江村の取り組みを紹介。夏植えのサトウキビとの輪作体系や遊休地を利用したバイオマス生産で「食料との競合は避けられる」と主張。「バイオエタノール特区を導入し、もっと強力な推進体制を整えるべきだ」と提言した。
 同協議会は〇七年八月に発足。県や関係市町村、農業関係団体、食品産業団体などで構成されている。