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貿易黒字は67%減=機械設備更新で輸入が激増

ニッケイ新聞 2008年4月3日付け

 輸入の増加で貿易黒字が第1四半期、昨年同期比で六七%も減ったと産業開発省貿易局が発表した。昨年の黒字八十七億二千万ドルが、今年は二十八億四千万ドルに下がった。ルーラ大統領が政権を引き継いだ当時、金融不安で揺れていたが、これほど落ち込んだことはなかった。
 二〇〇八年三月まで、輸入は四二%増えたのに輸出は一四%増に留まった。輸入増はメーカーの多くが、工作機械などの資本財を輸入したためである。
 二次産品の輸出減少は、ブラジルの産業が空洞化したわけではないが、政府は新たな工業政策を打ち出す必要がある。資本財の輸入は、生産性向上と国際競争力アップのためで、当然の設備投資といえる。
 これまで輸入緩和がなく、外国製の工作機械購入は困難であった。さらに輸入機械のローンもなかった。それが数年続いた好調な輸出で、奇跡的に機会が到来した。老朽化していた国内産業の機械設備を最新式へ交換するのは、国道の穴塞ぎと同じである。