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宮城県人会百周年記念旅行=SC州で日本人の軌跡を実感 《連載3》=フロリアノポリス=若宮丸の4人を顕彰=文協会員の半数は非日系

ニッケイ新聞 2008年4月4日付け

 二日目の午前中は、最初に簡単な市内観光が行われた。ホテルから数分のところにある現在改装中のポント・ヘリクロ・ルス(Ponto Hericuro Luz)を見学し、記念撮影。続いて、旧市街へと向かった。
 近くにあるオリベイラ公園内には、樹齢三百年近くを数えるピニェイロス(松の木)がその雄大な姿を見せた。木の周りを三周すると、結婚できる、幸せになれる、などの話があるために一行は大急ぎで周り始めた。
 続いて、改修中のサンフランシスコ教会、魚市場で新鮮な魚や山盛りにされた牡蠣などを見学。その後、隣接する砂漠が有名なプライア・ジョアキーナ(Praia Joaquina)を軽く散歩した後に、同市内にあるジュレレーレストランでニッポカタリネンセ協会(新里エリジオ義和会長)と昼食交流会が行われた。
 日本文化の紹介などを中心に行っている同協会では、会員資格は特に明記されておらず、非日系人の会員も多い。現在約三百人の会員の内、半分が非日系人だ。特に、地元の大学に通っている大学生が会員に入っている。
 新里会長は「ようこそおこしいただきました」と歓迎の挨拶を述べ、同地の日本語パンフレットなどの記念品を中沢宏一会長に手渡した。
 返礼にたった中沢会長は、初めてブラジルの地を踏んだ若宮丸の四人の日本人について説明し、「交流会を開催していただいて、ありがとうございます」と感謝の意を述べた。
 サンタカタリーナ日系連合会の続正剛会長は、四人の日本人を顕彰しながら、同地内で予定されている百周年プロジェクトなどを簡単に説明した。
 中沢会長は、宮城県の記念品として、七夕の飾りなどを手渡した。新里会長の乾杯の音頭で昼食会を開始。昼食の後は、同市で行われたサンバの映像を見て、交流会を楽しんだ。
 交流会後は、教育文化センター(CIC)へ向かい、こけしを設置した。(三月二十六日付六面で既報)
 歓談中に舞踊の「祝杯」を披露した梅田邦子さん(65、宮城)は「こちらでは舞踊を見る機会がなかなかない、と聞いていたので踊って良かった」と嬉しそうに話し、「日本文化の継承をしっかりしていることに驚いた」と感想を語った。
 こけしを設置した後、再びプライア・ジョアキーナを訪れ、海鮮料理に舌鼓を打ちながら夕食を楽しんだ。
(つづく、坂上貴信記者)



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