ニッケイ新聞 2008年4月8日付け
【共同】天皇、皇后両陛下は七日、日本人のブラジル移住百周年にちなみ、日系ブラジル人が多く住んでいる群馬県大泉町と同県太田市へ出掛けられた。
両国政府は今年を「交流年」と位置付け、六月には皇太子さまがブラジルを公式訪問する予定。
両陛下は新幹線の熊谷駅(埼玉県熊谷市)経由で大泉町役場に到着。同町は総人口の約一六%を日系ブラジル人ら外国人が占めている。両陛下は役場で、外国人とともに生きる町の取り組みについて説明を受け、天皇陛下は「外国人が大勢いて一番苦心なさっていることはなんですか」などと質問、熱心に耳を傾けていた。
午後には、日系ブラジル人ら約三百四十人の外国人が働く「三洋電機東京製作所」(同町)を訪れ、洗濯機の組み立てラインを見学、別の部屋では日系ブラジル人の作業員ら約二十人と懇談した。天皇陛下は通訳を交え、男性作業員に「どんな苦労がありましたか」と尋ね、男性は「言葉と食事です」などと答えていた。