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文協評議員会=事業、決算も無事報告=国士舘の独自事業を

ニッケイ新聞 2008年4月8日付け

 ブラジル文化福祉協会評議員会(渡部和夫会長)は第百三十四回定期評議員会を五日午前九時から、文協ビル貴賓室で開いた。四十人の評議員が出席、三十二人の委任状があった。
 上原会長のあいさつ後、〇七年度の事業報告では、昨年の理事会・評議員選挙を「民主的な組織作りの強化」として評価。
 「第三回文化祭り」(五月)、サロン文協、美展、工芸展の一挙開催となった「文協大総合美術展」などのイベント、在聖日本国総領事館の「草の根文化無償」による日本館展示サロンの三十五年ぶりの改装などが報告された。
 史料館では、栗原猛氏が運営委員長に就任、創立三十周年を記念して、様々なプロジェクトが立ち上げられており、文協フォーラム(十二月)には二十三カ所からの代表が集まった。
 なお、社会福祉活動への積極的な参加も発表された。
 会計報告では、資産合計は三千二百四十万六千レアル。収入百八十七万一千レに対し、支出が百八十五万三千レで六千レの余剰を出した。〇六年度の十一万六千レの赤字と比べ、大きく改善しているが、これは文協がINSS問題解決のため依頼しているコンサルタント会社への支出が減ったもの。
 昨年十二月にあった前回の評議員会で設置された国士舘センター活用検討合同委員会の山内淳委員長は、「同センターを文協の管理下に置くこと」「マレットゴルフなどスポーツ施設の維持」「防犯問題の解決」「地元住民の利用価値を高める」ことなどが会合で決まったことを発表、渡部和夫・評議員会長は、それらの方針をもとにした利用計画を九月までに作ることを要請した。
 史料館に関しては、日伯修好基金から、二十五万五千レアルの支援があったことが報告され、資料のアーカイブ化の実施計画を報告、すでに新設された「大武和三郎常設コーナー」や改訂版「史料館ガイドブック」の刊行が発表された。
 なお、プロジェクトのなかに将来史料館を独立法人化することに、渡部会長は、「文協から独立できるのか法的に検討しなくてはいけない」とし、法務委員会を通した特別委員会設置の可能性も示唆した。