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静岡地裁で遺族に嘱託尋問=浜松代理処罰のひき逃げ事件

ニッケイ新聞 2008年4月8日付け

 一九九五年に浜松市で女子高生=当時(16)=がひき逃げされ死亡した事件で、日本政府の代理処罰要請を受け、ブラジルで過失致死などの罪で起訴された日系ブラジル人の被告(33)の公判に関連して、静岡地裁は七日、女子高生の父親(61)の嘱託尋問を行った。
 父親によると、午前十時から約三十分間、裁判官から事故当時の状況や現在の心境、被告に対する思いなどを尋問されたという。やりとりはポルトガル語に翻訳され、現地の裁判所で証拠として採用される。
 尋問後に、父親は「娘が生きていれば二十五歳になるが、十六年間しか生きられなかったのは残念。被告は反省し、刑に服してほしい」と語った。
 被告は九九年七月、浜松市の国道で、女子高生を乗用車ではねて死亡させたとされ、事件の四日後にブラジルに出国。サンパウロ州検察庁が昨年一月に起訴。ブラジル側が日本側に遺族の嘱託尋問を要請していた。