ニッケイ新聞 2008年4月9日付け
自動車事故で半身不随になったレナット・T・カフンドー氏(四二)は二月、中国の北京市へ幹細胞治療を受けるために訪中した。同氏は病院が試験ケースであるとして、指定価格の半分二万ドルを払った。
同氏は三月八日、退院。ブラジル医師団の要請で急遽、同氏は帰国の途につき経過状況を披露した。現在はソロカバ市の物理治療院へ一年の予定で通っている。手も不自由であったが、今は回復した。
同病院には、世界の七十カ国から八百人の手術希望者が入院していたという。半身不随になった理由は色々あるが、手術後は皆、壁に掴まりながら歩いていた。中国には中絶が多いので、幹細胞は沢山ある。
ブラジルの幹細胞治療の是非は最高裁の判決待ちとなっているが、もし否決されるなら外国の病院へ治療を受ける人が殺到すると思われる。同氏を訪ねる医師は、絶え間がない。まだ神経科の精密検査を終わってないが、一見して脊髄は問題ないという。