ニッケイ新聞 2008年4月10日付け
サンパウロ市のトラック乗り入れ規制が厳しすぎると運転手が、カサビ市長へ陳情に行った。交渉決裂の場合、トラックの運転手五万人がロックアウトに入り、スーパーの商品棚をカラッポにするという。
運転手組合も、規制を緩和すように声明を発表した。サンパウロ市長が強硬態度に出るなら、ロックアウトは生活必需品から始めるという。現実を無視した市条例に、怒りを覚えるという。
個人で運送業を営んでいる場合、乗り入れ禁止日は、失業と同じで収入がない。乗り入れ日は、中心街で多数のトラックが混乱し限定された時間に積み下ろしができない。
渋滞緩和のための交通規制には賛成だが、運転手の首を締める規制は守れない。全ての物事には限度がある。運転手組合は、トラックのボルソン(取引所)設置を提案するらしい。商店やスーパーは、夜間の荷物受け取りが必要となる。
運転手組合は十日、カサビ市長を訪ね話し合う。サンパウロ市住宅地域には騒音防止法があり、夜間の積み下ろしを禁じている。小売商組合は、物騒な夜間の商品受け取りに抵抗している。いっぽう、昼夜を問わず商品を受け取る大型商店も増えている。