ニッケイ新聞 2008年4月10日付け
Farc(コロンビア解放前線)に拉致されたイングリッド・ベタンクルト氏解放のために向かった仏政府の医療部隊は八日、交渉決裂で人質の帰還が不可能なため撤退すると仏外務省が発表した。
クチネル仏外相は同日、交渉再開のため人質解放に協力の意向を示す南米諸国を訪問し、コロンビアにおける人権保護の確立を取り付ける意向を表明した。
イタマラチーも八日、同氏解放に協力を惜しまないと声明を発表。ブラジル政府は、コロンビア政府が拘束中のFarcゲリラに対し特赦措置を採る姿勢を示し、今後の交渉に新たな道を開いたと称賛した。
亜紙クラリンによれば、仏政府がイングリッド氏と政治家解放の引き換えに、Farcのメンバー十八人をブラジルに預かる提案をしたと報じている。