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増田総務大臣にも協力依頼=百周年=地域リーダー交流準備進む=受付けは5月15日まで

ニッケイ新聞 2008年4月15日付け

 ブラジル日本移民百周年記念協会(上原幸啓理事長)の主催で、唯一の人材交流プロジェクト「21世紀の地域リーダー交流」に関して、今月からふるさと創生協会会員向けの募金活動も開始され、来伯者受け入れ体制の整備など着々と準備が進められている。
 各県からの交流希望者を日本国内の交通費と飛行機代のみで受け入れ、日系社会の地域リーダーと交流してもらうこの事業。次の百年の日伯交流を担う人材を育てる大事な企画だ。
 三月末に一週間訪日した菊地義治副実行委員長は、海外日系人協会が共催団体になり、各県との連絡窓口になってもらう件を話し合って了承してもらったほか、増田寛也総務大臣にも面会、自治体国際化協会の堀村隆彦常務理事らにも協力を依頼してきた。
 日本側では海外日系人協会のほか、各県の国際交流課や海外留守家族会が窓口になっている。すでに十県からの申し込みが集まり、菊地副実行委員長は「なかには一県から四人希望するところも」と説明する。
 受付け締め切りは五月十五日に延期されたため、今月後半の日本側百周年式典でメディアが注目することにより、応募枠が一気にうまる可能性があるという。
 菊地副実行委員長は「経済だけの関係なら、金の切れ目が縁の切れ目だけど、本当の交流は人の繋がりあってのもの。百周年だからこそ、本当の人的交流が大事です」との意義を強調する。
 日本から各県二人ずつの青年(原則的に三十~五十歳)に、ブラジルおよび日系社会と交流してもらう。実施期間は七月十八~二十五日まで。サンパウロ市の先没者慰霊碑、移民史料館、県連の日本祭りの視察、モジ市、ブラジリア、リオなどにも足をのばす。
 その間、サンパウロ大学でのシンポジウム、各県人会でのホームステイ、親善交流会が予定されており、地元日系人、ブラジル人と交流する機会が各要所で設けられている。
 ブラジル側ではその受け入れ態勢を整えるために、今月、ふるさと創生協会の三百会員に対して一人三百レアルの募金を呼びかける書類を郵送した。菊地副実行委員長は「企業で主旨に賛同してくれるところも求めています。ご協力をお願いします」と呼びかけた。