ニッケイ新聞 2008年4月30日付け
【神戸新聞】=既報=日本人のブラジル移住百周年を記念して、兵庫県立美術館(神戸市中央区)はじめ県内の五つの美術館が協力し、日本近代美術展を今年六-十月、ブラジルで開くことが決まった。兵庫ゆかりの小磯良平や横尾忠則らの名作を集めた「兵庫コレクション」で、海外への出展は初めて。
県立▽神戸市立小磯記念▽西宮市大谷記念▽姫路市立の各美術館、それに芦屋市立美術博物館が、自慢の収蔵品を提供する。本多錦吉郎(きんきちろう)の「羽衣天女」や、具体美術協会の吉原治良らの前衛作品など多彩な計七十点。近代以降の日本美術の流れを概観できる。戦前から終戦直後まで芦屋市で暮らしたブラジル人画家大橋エレナの遺作二点は“凱旋(がいせん)帰国”となる。
会期は、ブラジル側で日本人移住百年の記念式典がある六月から。会場となるオスカー・ニーマイヤー美術館は、兵庫県と姉妹提携するパラナ州の州都クリチーバにある。