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外資の津波がくる=善悪両面で大きく変わる

ニッケイ新聞 2008年5月6日付け

 政府は三日、外資の津波来襲が予想されることで加減を調整する検討を始めた。先ず、短中長期に入って来る外資のルートと受けるインパクトの予想図を作った。外資の流れをブラジル経済へ利用する方法を研究した。
 経済成長率五%を保ちながら、無理なく国内債務を長期に決済できるようにする。為替変動性を変更することなく、経済とリスクの安定を図る。為替変動性には善悪両面あるが、ブラジルはうまく利用できると見ている。
 中央銀行は近日、外資の流入を制限すべきか否か検討。問題なのは、天井知らずのレアル高騰だ。今回はレアル高騰のお陰で、Cide(経済介入納付金)から三十億レアルを放出し、燃費高騰の波を乗り越えた。
 外資流入については、ブラジルの状況が変わるという見かたがある。資金の扱いについて高度の技術を導入し、従来の手法を排するという考え方だ。経済に悪影響を及ぼさないなら、IOF(金融税)を増税するという。
 今年は経常収支の赤字が予想されるので、外資は必要になる。外資の大量流入で収支は悪化し、利益送金に拍車がかかる。ブラジルは鈍くて、コモディティの高騰を余り利用できなかった。
 経常収支が第1四半期、約百二十億ドルの赤字を出したので、経常収支を挽回するために、外資での帳尻合わせが必要になる。投機資金も入ってくるが、より大きな直接投資が期待される。