ニッケイ新聞 2008年5月7日付け
ブラジルで初めて日本の作品も展示した『日本の美・七宝工芸展』(グループ七宝「和」=岩井和子代表)が、三月末から四月十八日までサンパウロ市の国際交流基金文化センターで開催され、予想を上回る八百人もが来場した。同グループの岩井代表ら三人は、協力に感謝するため、四月二十九日にニッケイ新聞社を訪れ、新山礼子さん(日本七宝会議理事)の作品を寄贈した。
この工芸展ために日本からは新山さんら七人の女性作家が来伯した。「みなさんすっかりブラジルを気に入られ、これなら遠くない、今度は家族を連れてまた来たいと言われました」と岩井代表は微笑む。ワークショップには四十三人もが参加し、二点ずつ制作して持ち帰った。
岩井さんは〇三年以来、三回個展や合同展を開催してきた。日本から三十点(作家十八人)も持ってくる工芸展は今回初めてだ。「当地の一部で似て非なるものが、七宝焼きとして売られている。今回は日本の本物を見てもらいたかった」と一年半かがりで準備を進めてきた動機を説明した。