ニッケイ新聞 2008年5月8日付け
【既報関連】百周年を記念して日本の財務省が発行を予定していた五百円硬貨の図柄が変更された問題で、七日付けエスタード紙が、当初の図案だったサントス上陸記念碑を製作した彫刻家のクラウジア・フェルナンデスさんの弁護士、エドワルド・ピメンタ氏が同日ブラジリアの日本国大使館を訪れる、と報じた。
当初予定されていた図案は、フェルナンデスさんが移民九十周年を記念してブラジル日本都道府県人会連合会の依頼により製作、サントスに設置された「日本移民上陸記念碑」。
同弁護士は、同記念碑が無断で図柄として採用され、無料動画共有サイト「YOU TUBE」などインターネット上に掲載されたことにふれ、著作権侵害で話し合うつもりだという。
エスタード紙に対し同弁護士は、賠償金額に関しての明確な発言を避け「まずは大使館に話を聞く」とコメント。さらに同記念碑は、フェルナンデス氏が県連の開催したコンクールで優勝した作品が使用されている、との認識を示している。
大使館では本紙の取材に対し、「サンパウロ総領事館に一任している」と語った。総領事館は「あくまでも県連主体」としながら、「我々はインターネットに出ただけでは、著作権侵害にはならない、とみている。(今回の報道は)けしからん。まことに遺憾だ」と話している。
七日午前現在で、大使館、総領事館双方に同弁護士から連絡はきていない。