ニッケイ新聞 2008年5月10日付け
九十六歳が壮年をしのぐようなフォームで運動――河合五十一(いそいち)さん=愛知県出身、ミナス州イタジュバ市在住=はとにかく元気だ。週に二~三回、縄跳びを百回ぐらいするのはへっちゃらで、去る四月十九日から五泊六日で行われた県連ふるさと巡りでも、朝からホテル前の駐車場でも実際にやってみせ、恐る恐る取り巻いて見ていたふるさと巡り一行を驚かせた。
健康の秘訣を尋ねると一は「生まれつき」、二は「酒、タバコはやらないこと」、三は「腹八分目」、四は「身体を動かすこと」、五は「定期的に食事をとること」という。
縄跳びを始めたキッカケは、「移民船の中でヒマだったから」だそう。二十歳、体力が有り余っていた当時、四十五日間も船の中でじっとしているのはもったいないと甲板の上で朝晩やりはじめた。以来、縄跳び歴は七十六年にもなる。
ブラジルに着いてからも「いつまでできるかやってみよう」と思い立ち、現在にいたる。たまに地元の若者を集めて、一緒に腕立て伏せもするという。「若いヤツでも十回ぐらいしかできないのがいる」と笑い飛ばし、いきなり、みなの目の前で十三回連続でやった。「調子が良いときは二十回できる」という。
「いつまで縄跳びを続けますか」との問いに、翁は「今度は百十歳までだ」と大笑した。今も百姓仕事を続けいるといい、まわりにも「何かやらにゃいかん!」と檄をとばした。