ニッケイ新聞 2008年5月14日付け
在日外国人をめぐる状況が変わりつつある―そんな印象を受けるニュースが最近目につく。
今月初めには外務省が、外国人在留資格を三年から五年に伸ばす法務省の検討事項に触れ、審査に日本語重視の方針を取り入れる考えを発表。また日本経済新聞によれば、自民党は外国人の定住を見すえ、「移民庁」設置を含む基本法制定の検討に入ったという。
十二日には全国の政令市会議がブラジル人集住地・浜松で開かれ、国に外国人受け入れ体制の整備を求めるアピールを採択した。外国人登録を国の一元管理に移す方向も打ち出されており、〃自治体任せ〃だった在日外国人問題に対し、ようやく国が腰を上げつつあるように感じる。
現在の流れを作った要因の一つ、九〇年の入管法改正から十八年が経つ。その年に日本で生まれたブラジル人子弟が、高校を卒業する年月だ。(ま)