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G7、独自判断は不可=BRICsが国際経済に台頭

ニッケイ新聞 2008年5月24日付け

 アモリン外相が十六日、「G7は今後、ブラジルなどBRICsの意見を伺うことなく独自の決定はできなくなる」と述べたことを十七日付けエスタード紙が報じた。BRICsは初回BRICs外相会議をモスコーで開幕し、BRICsの使命自覚を表明した。
 これからは、G7に平行して国際問題に関するBRICsの見解をまとめ、BRICsの国際的比重を高める。G7よりも法治的で民主的な多国間外交を基本とする。BRICsは、独善的G7よりも開かれたサミットになるというのだ。
 BRICsが第一に目指すのは、原油価格の安定。次に長年、正常な国際貿易を歪めた先進国の農産物に対する補助金制度である。農産物補助金が、低開発国経済を圧迫し、食糧危機の原因をつくったと訴えた。
 BRICsはこれまで、想像の産物であった。いまはその台頭が、国際経済に大きな影響を及ぼすものとなった。米金融危機も、BRICsの出方次第で緩和できるようになった。
 次回は、マンテガ財務相を座長にBRICs財務相会議をブラジルで開催し、G20の旗揚げをする。先ずIMF(国際通貨基金)など国際金融制度の改革を提言する。中国とロシアは国連安保常任理事国だが、どのような活躍をしているのか活動が見えない。これからは、ブラジルやインドの提言が国連を大きく動かすことになるという。