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「先人と県人会は県民の誇り」=岐阜県人会が創立70周年=3百人超出席して記念式典=母県から百人以上の慶祝団

ニッケイ新聞 2008年5月27日付け

 ブラジル岐阜県人会(山田彦次会長)は、同県人会創立七十周年、岐阜県人ブラジル移住九十五周年を記念して、二十五日午前十時から愛知県人会館で記念式典を開催した。母県から百人以上の大型慶祝団が来伯し、ブラジル内とあわせ約三百五十人が参加した。古田肇知事は「日本人の原点がここにある。ブラジルは世界中で重要な国になっている。故郷岐阜とブラジルを共有できるようにしたい」と力強く話した。
 母県からは、古田知事、玉田和浩議長はじめ、県議会議員、市会議員、市議など約百人が参加。一方ブラジル側からは、西林万寿夫在サンパウロ総領事、岐阜県人会関係者、約半数以上の県人会会長が訪れ、盛大に行われた。
 青山高夫ブラジル岐阜県式典実行委員長の開会宣言で始まり、日伯両国歌斉唱、開拓者先没者への黙祷が行われた。
 山田会長は、「岐阜県人会はささやかな県人会」だが、岐阜県内で姉妹都市が四都市あり、研修生と実習生など母県との関係が深いことを強調した。また、新会館建設を訴え、「県人会のために多くの人が、母県からの応援を強く願いたい」とあいさつ。
 続いて、古田知事は「今回岐阜県内から百人以上が来伯しており、県内の重要な人たちがみなブラジルに来ている。岐阜県民は固唾を飲んで見守っている」と状況を話し、「移民の方々は計り知れない苦労をされ、心から尊敬とお礼を述べたい。先人と県人会は岐阜県民の誇りです」と称えた。
 その他、西林総領事、玉田県議会議長、渡辺信行・岐阜県中南米親善議員連盟会長、岐阜県姉妹都市代表で尾藤義昭関市長などもあいさつを行った。
 岐阜県から県人会の功労者に対して、長年役員を務めた三人に表彰状と、会員の中で会に貢献した四人にそれぞれ感謝状が贈られた。また、岐阜県から県人会に記念品としてコピー機一台の目録が、岐阜新聞社から県人会に対して百万円の目録が手渡された。一方、県人会から慶祝使節団に記念品を贈呈した。
 岐阜県民の歌を来場者全員で合唱し、無事閉幕した。式典の最後には立食パーティーが行われ、来場者は歓談を楽しんだ。
 小学校四年生から五年生にかけて知事と同級生だった伊藤智恵子さん(61、岐阜)は、五十年ぶりの再会を果たした。「知事からの招待で今日は来ました。話をしていて、当時を少し思い出しました。再会できて良かったです」と照れながら再会を喜び合っていた。