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アート展「視線の絆」=伯美術と日本の百年を辿る=大竹富江センターで8月まで

ニッケイ新聞 2008年5月27日付け

 大竹富江文化センター(Instituto Tomie Ohtake)で二十一日から、日本移民百周年を記念したアート展「視線の絆(Lacos de Olhar)」が開かれている。二十日夜に同センターでイナウグラソンがあり、大勢の関係者が訪れた。
 日本移民開始以前のブラジル近代美術における日本の影響から、戦前戦後に移住した日本人、日系人アーティスト、日本文化の影響から生まれたブラジル人作家の作品などを、肖像画、自画像、絵画、書、写真、陶器、彫刻など分野ごとに展示。同センター二階展示スペースの全体を使い、〃日本〃の存在がこの百年でブラジルの美術界にどのように影響し、変容してきたかを展望する内容だ。
 戦後結成されたサンパウロ美術研究会(聖美会)の写真やパンフレットといった資料や、リベルダーデにあった高山写真店で撮影されたコロニア関係者のポートレート、百周年をテーマにしたエスコーラ・デ・サンバの衣装デザイン、壁一面を使ったグラフィティ・アートなども来場者の目をひきつけていた。
 国内外から集められた作品は四百点以上。造形作家の大竹富江さんは会場で、「すばらしい展示。世界中からよく集めたと思う」と、同センターの百周年事業とも言える展示会開催を喜び、キュレーターのパウロ・ヘルケンホッフ、アシスタントを務めた沖中ロベルト氏の努力を称賛した。
 同展は八月十日まで開催。期間中の開場時間は午前十一時から午後八時。月曜休館。入場無料。
 会場住所=Av.Brigadeiro Faria Lima,201。電話=11・2245・1900