ニッケイ新聞 2008年5月29日付け
ブラジル日本商工会議所(田中信会頭)は、五月の定例昼食会を去る九日、グラン・メリア・モファレッジホテルで開催した。トカンチンス州のマルセロ・デ・カルバーリョ・ミランダ知事が「トカンチンス州への投資チャンス」についての講演、同州の資源の豊かさ、インフラの充実ぶりを宣伝した。(企業の)進出をしてほしい、その前にぜひ来訪を、と誘った。
この日、同州から十七人の州政府関係者が昼食会にやって来た。
最初に上映された紹介ビデオは、日本語のナレーション付きで行われた。同州はブラジル国内で最も新しい州で、経済にたけ、工業投資の可能性も高く、恵まれた資源があり、教育や医療にも力を注いでいる。また、州内には、パラナ州まで続く南北鉄道が通っていて、輸送の部分も充実している。その他、自家発電を行っていて、エネルギー供給には問題なく、多くの州の企業を呼び込んでいる――などが内容。
ミランダ知事は冒頭で「百分は一見に如かず。わが州の潜在能力をこの機会に多くの人に知ってもらいたい」と話し始めた。
要旨は――ブラジルの中心地に位置すると同州は、今年で誕生十九年と若く、二十七万平方キロメートルの広大な土地に、百九十万人の人が住んでいる。
大豆やパイナップルなどの収穫がある。欧州などを中心に貿易を行っていて、年間百万ドルの黒字をだしている。
内陸地に位置しているために輸送問題が懸念されているが、太平洋まで続く鉄道の建設を予定しているために、輸送面は解決される見通し。バイオエタノールなど新しい代替えエネルギーにも着目していて、徐々に発展を遂げている。水力発電も行っていて、自給自足を可能にしている。州内のGDP(国内総生産)は一三%を記録していて成長中。
最後に「トカンチンスは世界の一国としてがんばっていきたい。心からみなさまが訪れることをお待ちしております」と締め括った。