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岐阜県=モジで着物ショーを開催=豪華な十二ひとえに感嘆

ニッケイ新聞 2008年6月4日付け

 五月二十四日正午から、岐阜県からの大型慶祝団に対し、モジ・ダス・クルーゼス市役所主催の歓迎昼食会が行われ、その間に、岐阜新聞主催の着物ショーがモジショッピングセンター内のイベント会場で開催された。
 山田彦次ブラジル岐阜県人会会長は「今回の着物ショーの開催は岐阜新聞社主催で行われていて、岐阜とモジとの友好姉妹の関係でこの地で行われている」と開催の意図を語った。
 山田会長、安部順二モジ市長、古田肇岐阜県知事をはじめ来場者らは、岐阜県の表千家(日比野百合子代表)によるお茶のお手前を楽しんでいた。
 十二単(ひとえ)の着付けでは、平安時代の貴族の髪型「大垂髪(おすべらかし)」の格好をした非日系人のモデルが登場。安田多賀子きもの学院院長自ら一枚ずつ着物を着せ、見事な十二単が完成した。十二単と合わせる男性の衣装「束帯」と一緒に並ぶと、会場からは大きな拍手とともに、写真のフラッシュが飛び交った。
 かつて岐阜新聞は九三年、九八年と花火大会を開催しており、今回も当初は開催を予定していたが〇一年の9・11テロ以降、火薬の運搬が難しくなったために開催できなかった。
 杉山幹夫岐阜新聞代表取締役は、「移住者の人たちは花火を見たがったので残念」と話しながらも、「お茶、お花、着物などの文化交流は、日系人の望郷の念を和ませてくれる。熱心に見てもらって日本文化の信憑性を感じる」と感想を語った。
 着物ショーの見学に訪れていたイヴォヴェ・マルケス・ディアスさん(62)は「着物を着たりするので、もちろん十二単を知っている。とてもきれい」と感嘆した様子で話していた。