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VARIG違法売却=官房室に新たな火の手=法律は誰のために=高官の犯罪は裁かれない?=破産企業の買収便宜不問か

ニッケイ新聞 2008年6月6日付け

 Anac(国家航空庁)のヴィエイラ長官は四日、空便会社VarigLogによるVarig買収が違法行為だと勧告したことを下院で証言と五日付けエスタード紙が報じた。同買収は、次期大統領候補に目されるロウセフ官房長官の圧力で便宜を図ったことを、アブレウAnac前理事が告発した。
 政府の本丸に新たな火の手が上がりそうだ。Anacは五月三十日、Varigを買収したVarigLogへ同社の全株を外国資本のピーターソン・ファンドが握ることは航空法に抵触すると通告した。
 航空法によれば、外国人が航空会社の株を二〇%以上所有することを禁じている。裁判所は四月一日、VarigLogへ五月三十一日までに航空法に順じるよう勧告した。しかし、現在もなお同社は一〇〇%の外資系企業である。
 不適切企業へのVarig売却は官房長官の要請で行われた越権行為だから、国防省が事実解明を行うようAnacが要請。国防省は、Varig売却は裁判所の仕事で、関係ないという。
 ジョビン国防相は、Varigが破産手続き中の企業で裁判所の権限下にあったことから、政府は無関係であると判断。売却に便宜を図ったという告発は不当であり、事実解明は不要とした。
 Varigの破産手続きを審理したアユビ判事は、会社厚生法の見地から売却は妥当という。売却を認めるに際し、一切の圧力も要請もなかったと同判事は弁明した。
 ロウセフ官房長官は、売却への便宜と金銭享受の告発を偽証と糾弾した。Varigの売却はAnacと裁判所の責任であって、政府は関係がないと一蹴した。
 いっぽう、ルーラ大統領の友人でVarigLogの弁護士テイシェイラ氏は、アブレウAnac前理事を訴えるという。また、VarigLogの前共営者アウジ氏が、疑惑もみ消しのため、五百万ドルを同弁護士へ渡したと証言したことも提訴するらしい。
 これに対しAnac監査課が、Varig買収で名乗りを挙げたVarigLogの経営内容と経営者の資産調査を監査していたAnacに、官房室が監査不要の指令を出した、と異議を申したてた。共営者の出資金出所についても調査を中止したという。

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