ニッケイ新聞 2008年6月7日付け
日伯文化連盟(アリアンサ、巽ジョー理事長)は「ブラジル日本移民百周年記念コンサート」を五月二十九日午後九時からサンパウロ市立劇場で開催した。
大半が日系人のこの楽団は連邦、州立などの音楽グループで現役で活躍する演奏家が集まって今回のために結成された。
最初に日伯両国歌を演奏。指揮者のマルコス・アラカキ氏は「百周年記念のコンサート、みなさんゆっくりと聴いてください」と挨拶し、プログラムの説明を行った。
ヴァイオリン奏者のエリザ・フクダさんを中心にヴィヴァルディの「四季」を披露。また、オーボエ奏者のロドリーゴ・ナガモリさんとヴァイオリン奏者のヘイトール・フジナミさんを中心に、バッハの「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲」などを演奏。
休憩を挟んだ後に、巽理事長は舞台あいさつで「文化、芸術に関して、日系人が活躍しているところをみてほしい」と開催の意図を語った。
アラカキ氏は「これからは日本の伝統な曲を演奏します。日系人として百周年を迎えることを誇りに感じています。盛り上げてくれた人々に感謝したい」と喜びを全面に表した。
最後に「さくらさくら」「ふるさと」「七つの子」など日本の名曲を演奏。「荒城の月」「千の風になって」の二曲をテノール歌手のヨシイ・サトシさんが見事に歌いあげた。
今回訪れていた歌手の中平マリコさん(50、大阪)は「劇場で聴くのは初めて。聴いたことある曲ばかりだった。指揮者が話して、音楽を楽しんでいる感じがして、本当に楽しかった」と嬉しそうに話した。