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ニッケイ新聞 2008年6月7日付け

 初めて来伯した松沢神奈川県知事。乾杯の音頭の際に「今教えてもらったので、今回はブラジル式にいきましょう」と意気揚揚と話し「では、『乾杯、ビバ、サウーデ』で」と笑顔。いざ本番となると一言目の「乾杯」でお終い。知事一人だけ来賓者とグラスを鳴らし始めた。周囲は次の言葉を待っているだけに、なんとも気まずい雰囲気。関係者が慌てて「ビバ、サウーデ」と続けたためになんとかその場は保てたが・・・。
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 三月末から四月十八日までサンパウロ市の基金で行われていた「日本の美・七宝工芸展」。今回初めて、日本からの作品も展示して大盛況だった。岩井和子代表によると、展示開催後は、ブラジル側のメディアからも取材の申し込みが多くなり、注目度や関心度が高まってきているという。今までは「七宝」の名前では通じなかったのが、最近ではそのままで通じるようになったのだとか。また一つ、日本の文化がブラジルに広まったようだ。
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 サンパウロ市リベルダーデ区のグロリア街とバロン・デ・イグアッペ街の角が工事中だ。ルアの噂話だが、中国人が一角を買い取り、マルチ・ショッピングに生まれ変わるという。便利になっていいが、リベルダーデの中華街化は著しい限りだ。リベルダーデ広場で計画中の「Caminho do Imperador」の正しい訳は、「天皇(日本の)の道」ではなく、「皇帝(中国の)の道」なのかも知れない。