ニッケイ新聞 2008年6月10日付け
サントス厚生ホーム(援協経営、青木実経営委員長、斎藤伸一ホーム長)の恒例フェスタ・ジュニーナが、一日正午から同ホーム内特設会場で行なわれた。ボランティアを含めおよそ五百人が入場、盛り上げた。援協本部が用意した「楽しむツアー」にはバス二台八十人余が参加した。
祭りの〃目玉〃は、食べ放題の食事と日本舞踊を中心とした芸能。サントスらしく、魚の刺し身が、町の食堂と比較すれば段違いに質量ともに充実、特に中高年の客を喜ばせたようだ。鰯の丸焼きも野趣豊かで、祭りを特徴づけていた。
だしものの中で一番人気はなんと言っても日本舞踊。金龍会が人数を繰り出し、花柳金龍師が陣頭指揮にあたったほか、ふだんそれぞれの教室で稽古に励んでいる女性たちが、「ここが発表の場」とばかり、張り切って、サロンの舞台に上がった。サロンは、席取りがたいへんなほど混みあった。ホーム入居者の日舞ファンにも堪えられなかった日になったことだろう。
会場の食事や売店で入場者のサービスにつとめたのは、地元の婦人たち。この人たちなくしては、祭りは進まない。エプロン姿の笑みが入場者に安心感を与えた。中野千恵シニア(JICA派遣)もホーム館内に残る入居者に目を配りながら、やはりエプロンで売店を手伝っていた。