ニッケイ新聞 2008年6月13日付け
小切手税(CPMF)が廃止されて六カ月にしかならないのに代替小切手税(CSS)が十一日、下院で復活と十二日付けエスタード紙が報じた。承認に必要な二百五十七票へ二票を加えたきわどい表決で、上院での攻防戦は苦戦が予想される。上程案の税率は、〇・一%である。
政府与党は、小切手税復活で辛勝した。名目は保健税で、全ての銀行取引に〇・一%が課せられる。国会とは僅かな可能性があれば、結果の良悪に関係なく好機を逸せず挑戦する所らしい。国民は国会が、いったい何をする所なのか分からなくなった。
政府にとって今回は、CSSの認知が目的であったらしい。次は、〇・一%の段階的増税。課税の算出法を一ひねりして、増税と分からないように増税する。
上院における山場では保健目的をことさら吹聴し、反対する者は地方選に向けて保健行政のジャマ者のように宣伝する。連立与党の中には、地方選を慮ってCSSに棄権や欠席する議員もいた。
年度予算から一〇%を保健予算に天引きと連邦令に定めてあるが、同予算から初等教育基金や地方自治体の保健交付金、その他などがへずられ医療行政に支障を来たしている。そのため、百億レアルの特別予算を工面する必要がある。
CSSは、たとえ上院で可決されても、裁判所で連邦令に抵触する二点を指摘される可能性がある。新たに別の社会保障引当金の立案と変化する課税対象である。
議会ではこれまで、誰もCSSが合法か否かに触れなかったが、最高裁は審理をしていた。補足令で社会保障引当金を制定するのは違法ではないが、CPMFのように段階的に税率を引き上げるのは、補足令には許されないことだ。
CPMFが承認されたのは、補足令の中で資金移転のための金融暫定税としてであった。最高裁は、条件付で同令を看過した。同令は暫定税であるが二〇〇二年、延長した。課税対象を州知事や連邦会計院の要請で加減するという、補足令で禁じられた違法を犯した。