ニッケイ新聞 2008年6月14日付け
四十歳以上から八十五歳以上の男女選手が年齢別に分かれて腕を競う「第十四回世界ベテラン卓球選手権大会」が、五月二十四日から三十日まで、リオ・セントロで開催され、ブラジル代表の日本人・日系人選手の活躍が目立った。
今大会では、強豪のドイツや日本はじめ五十カ国から約千七百人が参加。ブラジルと日本からそれぞれ約百四十人のベテラン選手が参加し、一週間にわたり白熱した試合を繰り広げた。
七十歳―七十四歳以下の敗者復活戦トーナンメトでは、ともに準決勝で日本代表選手を退けたブラジル代表の古波蔵実さん(71)と鈴木浩二さん(71)が決勝戦に進出。古波蔵さんが三対一でセットを取り、優勝を決めた。
また四十歳以上―四十九歳以下の女子ダブルス、敗者復活戦トーナメントでは、高橋マルシアさんと谷口クレウザ・ペアが優勝。六十歳以上―六十四歳以下の男子本戦トーナメントでは、ビリーバの通称で有名なコスタ・ウビラシー選手が五位に入った。
五人とも、サンパウロ市サウーデ区に練習場をもつ名門クラブ・イタインケイコーの所属。敗者復活戦で優勝した古波蔵さんは「参加するだけの目的で行っただけ。思いがけない結果でとても驚いている」と話していた。
同大会の結果を報告するため案内に来社した田中淳雄さん(68・ブラジリア在住)は、日本代表で高校時代の同級生だった山本富士夫さん(福井大学工学部名誉教授)と予選リーグで対戦。「まさかこんな再会の形で試合ができるなんて」と偶然の再会を驚きながらも、試合の実現を喜んでいた。