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不動産ローンが大躍進=好調経済でブーム=不動産頼母子講形式も活況=売れ筋は七万レアル級が

ニッケイ新聞 2008年6月18日付け

 不動産ローン協会は十六日、二〇〇八年の五カ月間に不動産ローンが昨年同期比七五・九%も増加し、「不動産ブーム」であると発表したことを十七日付けエスタード紙が報じた。金額にして九十七億四千四百万レアル、五カ月間で二〇〇六年の一年分を四%上回った。
 不動産ローン資金の六五%は、貯蓄投資(ポウパンサ)であった。五月の融資契約戸数は、二万二千六十九戸と過去二十年の最高となった。融資期間が三十年に伸び、金利も低下したことがローンに拍車をかけた。
 不動産業界は、まさに書き入れどき。中央銀行が二〇〇九年、基本金利の調整を公言しているので、ブームの限界を業界は懸念している。しかし、今年の不動産は成長率一〇・二%の健在振りを見せ、インフラの四〇%が不動産に投じられる見込みとされる。
 融資を受けた後、割賦を滞納した家屋なども見直される。インフレが高進した時期、金利を引き上げられたが、所得が伴わなかったり失職したりしたケースが多い。インフレ率とともに、TR(関連金利)によって金利も調整される。しかし、TRは実勢レートでなく公定レートを採る。 
 不動産ブームには、コンソルシアム(頼母子講形式)ローンも、昨年同期比で一五・四%増の記録的成果を上げた。頼母子講形式には、四十八万四千人の希望者が掛け金を払っている。頼母子講には金利がないので、計画貯蓄と呼ばれる。
 頼母子講は掛け金の支払いに対し、胴元が信用証券を発行する。物件は宅地や家屋、商店、アパートなど色々あり、金額にして七万レアル前後が多く、低所得層に人気があるようだ。毎月の支払いには、割賦の二%が管理費として上乗せされる。期限は十年、不動産ローンより短い。
 また、不動産業界で「白い象」(無用の長物)といわれたエレトロパウロ本店は、二十年にわたって醜い残骸をさらしていたが、今度、サンタンデル銀行が本店とするため十億レアルで買収し、仕上げ工事に入った。モダンでスマートな出で立ちを見せている。