ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | インフレ=カナリアは死んだ=可能で確かな目標設定を

インフレ=カナリアは死んだ=可能で確かな目標設定を

ニッケイ新聞 2008年6月18日付け

 炭鉱夫は、カナリアを連れて坑道に入る。坑道にガスが充満していると、カナリアが死んで危機を知らせる。中銀のインフレを知らせるカナリアも一月に死んだ、とエスタード紙が次のような論評を掲載した。
 企業は中銀のカナリアを見ながら、商品価格の上げ下げを決める。中銀の新しいカナリアは、インフレだけでなく予測指標も知らせる。
 インフレ水準は上限ギリギリにあり、二羽目のカナリアも瀕死の状態にあるようだ。政府が何もしないなら、一週間で目標突破と思われる。
 憂慮するのはインフレの悪化ではなく、高進のスピードである。インフレは食品と原油による外的要因だから、防止法はないと財務相はいう。
 中銀は需給関係をいう。だから基本金利を引き上げて、需要と政府経費を抑えると。ルーラ大統領は財務相と中銀総裁に、インフレ極力抑制を強調しろと命じた。
 インフレは強調よりも、どの位で止めるか、できる目標を定めること。自分の考えをいうだけでは、当てにならない。カナリアを二羽死なせても、まだ確かなことを計算する時間はある。