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東西南北

ニッケイ新聞 2008年6月18日付け

 現政権の最大の課題はインフレというルーラ大統領だが、家賃などの調整に使われるIGP―Mは二桁台に乗り始め、インフレに脅かされず住める家をと願っても建築費は高騰。マイホームの夢を追うにはやはりローンとなるのかも。幸い雇用がわりと安定しているようだが、経済はやや減速状態。将来の安定は色々な意味で生活の基本であるだけに、インフレだけではなく、中長期計画も知りたいもの。
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 昨日報じたリオの三青年殺害の件で、住民たちからは軍の駐留のもととなった家屋改修工事計画立案者の国会議員や現政府への批判の声。十六日夜の抗議行動では、参加した住民四百人が破壊行動に及び、軍もゴム弾や催涙ガスで応戦する事態も。軍立退きを求める住民に対し、国防相らが十七日に現状視察。立退きについては十九日までに決定するという。
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 十四日に予定されていたポリオ(急性灰白髄炎、小児麻痺)の予防接種の接種率は八八%余りに止まり、多くの自治体が十九日まで期間延長。世界保健機構が二〇〇五年までに絶滅を目指していたポリオは、国内でも過去十二年間に二百人以上の命を奪っている。助かっても、機能障害が残る病気で、現在も、アフガニスタン、インド、パキスタン、ナイジェリアなどに旅行する人は事前接種が必須ともいう。
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 七日から行われていたファッション・リオは十三日で終了。今度は会場をサンパウロ市に移し、十七日から二十三日の日程でファッション・ウイーク開催。世界中から多くの人が集まってくる催しで、今年は二五回目。日本人デザイナーも出展するが、人ごみを嫌って、開催前にひそやかに作品発表した人もいたとか。