ニッケイ新聞 2008年6月21日付け
十九日フォーリャ紙の、ブラジル人海洋学者が率いる研究チームが、地球の海水温度はこれまでの予想を五〇%上回る速さで上昇しており、温まった海水の膨張と温暖化で溶けた極地や山の氷の水とで海水面が上昇するというモデル発表の記事に続き、二十日同紙には、グリーンランドの氷が熱帯地域での気候変化なども反映しているとの記事。日常の些細なことから地球規模のことまでがつながっている。昨日から冬に入ったが、寒さは昨年ほど厳しくないが乾燥気味との予想。
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勝負の世界は厳しいもので、サッカーのブラジル選抜チーム監督もつとめたことがあるポルトガルチーム監督のフィリポンが、欧州選手権準々決勝でドイツに負けた責任をとって辞任。一方、ブラジル選抜チームのドゥンガ監督の首もようやくつながっている状態。「さようならフィリポン」と挨拶する脇で、「ドゥンガも連れて行けよ」と描いた風刺画も出ていた。
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サンパウロ州ジュンジアイで、老夫婦の暮らす家の床から赤い液体が染み出し、人間の血と鑑定された。タイルから染み出す赤い液体に気づいたのは十五日午後。トイレから始まり、家中に広がった赤い液体は、家人らが祈った後止まったが、翌日午後また染み出し始め、祈ったら止まったと。日曜日に採取された液体は、鑑定の結果、人間のそれも新しい血。四十四年もその家に住んでいる夫婦には心当たりもなく、謎の現象に戸惑っている。
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サンパウロ市東部のイタケーラ地区で、市が計画した橋の建設が武装集団に阻まれ、住民は板を渡した部分を徒歩か自転車で行き来。住民たちは、麻薬密売者たちが自分たちの領域への侵入を防ぐために工事を阻止したという。