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スザノ日伯学園=今年も新校舎が完成=小松市から慶祝団迎え落成式

ニッケイ新聞 2008年6月21日付け

 独自の百周年記念事業として、〇六年に汎スザノ文化体育農事協会(ACEAS、森和弘会長)が創立したスザノ日伯学園(Cenibras)では、毎年生徒が増え続け、昨年に続いて今年も新校舎を落成することになった。姉妹都市の石川県小松市から慶祝団を迎え、二十三日にセレモニーを開催する。
 創立時の会長、東ルイスさんは「始めるまでに十年かかりました。ヤキソバ祭り、ビンゴをやって一生懸命資金を作りました」と過去を振り返りながら笑う。「今も婦人部は毎日昼食を作ってくれている。コムニダーデの支援あっての学校です」。
 創立時の生徒はわずか四十人で不安も大きかった。ところが、わずか三年で生徒数は二百五十人まで増え、一年から九年生まで揃った。昨年に続き今年も新校舎を落成することになり、予想以上の進展を見せている。
 中田和夫理事は「もう来年の工事も考えます」と嬉しそうに語った。二十三日に落成する校舎には六教室があるが、そこに二階部分を建設することを来年の第四期分にする検討も行われているという。
 東さんも「もう経済的にも独立して運営できる状態にまでなった」と胸をなで下ろす。中田理事は「今年十二月に初めての卒業式です」と感無量の面持ちで報告する。
 生徒の三五%は非日系だが、全生徒の九〇%は日本語を勉強している。日本語教師は五人で、「今後は小松市と小学校との姉妹校提携も考えていきたい」と抱負を述べる。全日制が特徴で、元々のアセアスが持っているテニス、野球、運動場、プールなどの運動設備を活用して体育をし、太鼓、そろばんなどの日本文化も教えている。
 岩原勝一評議員会長も「非日系の父兄も学校の教育方針に喜んでくれている。だから、運動会では彼らも率先して準備を手伝ってくれる」という。
 東さんは「みなさん、ぜひ二十三日には出席して祝ってください」と呼びかけた。