皇太子さまマリンガにも＝建設中の日本公園ご視察

ニッケイ新聞　２００８年６月２４日付け

　ローランジア市での記念式典に出席された皇太子さまは、二十二日午後六時半ごろ、建設工事が進められているマリンガ市の日本公園をご訪問された。
　記念式典の時間超過により、予定よりも一時間半ほど遅れてご到着。周囲はすっかり暗くなり、肌寒くなっていたが、地域住民や日系団体の関係者ら二千人ほどが、皇太子さまをじっと待っていた。
　皇太子さまが乗車されたお車は、公園一角の事務所前に建立された移民百周年記念モニュメントの前まで乗り付けた。ご到着直前に、日伯両国の国歌を生演奏で斉唱し、モニュメントの周りを来賓が囲んだ。
　来賓には、同公園建設を率先して取り組んだシルヴィオ・バーロス市長はじめ、安永修道同市百周年委員会実行委員長やそのプロジェクトチーム関係者、造園技術者の派遣などで協力したＪＩＣＡサンパウロ支所関係者、上野アントニオ・パラナ日伯商工会議所会頭ほか、パラナ州と姉妹都市提携を結ぶ兵庫県の井戸敏三県知事とその慶祝団一行らが参加した。
　皇太子さまがお車から降りられると、特別席に招待された日系人らは、日伯両国の国旗を振ってお迎えした。皇太子さまは待ち構えた日伯両国の取材陣の前をゆっくりと通られたのち、モニュメントの除幕をご覧になった。
　井戸兵庫県知事は「私はまだ明日とあさってもパラナにいる予定です」と皇太子さまとあいさつを交わした。皇太子さまは「十分に地域の人たちと交流を図ってください」と同知事にお答えになったという。
　公園建設プロジェクトを中心になって進めてきた富居クリスチーナさんは「皇太子さまに来ていただき本当に良かった。最高です」と笑顔を浮かべていた。
　続いて皇太子さまは、市内ホテルで、同州で活躍する日系人らとのご接見にのぞまれた。