ニッケイ新聞 2008年6月28日付け
為替市場は二十五日、一ドルが一・六〇レアルを切り一・五九レアルに付けた。FRB(連邦準備制度理事会)が、米国が不景気のうえインフレ含みであるので、まだ期待が持てないとした動きを反映したようだ。
世界の金融市場は軒並み微動だが、サンパウロ市証券市場が株価指数を二・六三%上げた。インフレ抑制のため、基本金利は現行の一二・二五%から年末には一四・二五%に引上げと予想される中、ドル安はインフレ圧力に水を差した。
ドルが近日、一・五五レアルに付けても不思議ではない。一・五五は、変動制に切り替えた当時の為替率。サンパウロ市証券市場は六月、買いより売りが七十一億七千万レアルも上回ったので、外資流入策を打ち出すようだ。