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〃最後のさむらい〃=木村三男さん死去

ニッケイ新聞 2008年7月2日付け

 剣道の木村三男さん(サンパウロ市V・モライス在住)が、六月三十日午前三時ごろ、自宅の階段から足を踏み外し、頭部を打ち失神、近くの病院に運ばれたが、そのまま死去した。九十二歳。剣道七段、ブラジル剣道連盟名誉会員。群馬県出身。死去前日の二十九日、サンカルロスで開催された剣道大会で「締め」の音頭をとるなど、かくしゃくとしていた。
 十五歳で家族とともに来伯、農業を経てバストス、ロンドリーナ、カウカイア・ド・アルトなどで日本語教師をするかたわら、剣道を指導した。「日本語をやらなければ(きみたちが好きな)剣道を教えない」と、日本語と剣道をきびしく両立させたという。日本で戦前の剣道を学んできた、ブラジルで〃最後のさむらい〃ともいうべき人だった。
 一日正午、コンゴニャス墓地で告別式、埋葬された。初七日法要が六日午後三時、仏心寺で行われる。