ニッケイ新聞 2008年7月8日付け
丸山康則麗澤大学名誉教授の本『ブラジル百年にみる日本人の力』が、七月一日付で(財)モラロジー研究所(在日本)から発行された。
横浜国立大学経営学部教授のころの教え子に誘われ、過去三度、ブラジルを訪問、多くの人たちに接し、ブラジルという国とそこに暮す日系人はじめブラジル人を好きになったという。日本人移民百周年を経たいま、自身が知ったことを記録にとどめよう、日本の日本人にできるだけ知ってもらおう、と決意し、今回の出版につなげたという。
内容は、序章ブラジルと私、第一章ブラジル百年、移住の歴史、第二章ブラジルに生きた日系人の群像、第三章未来圏からの風。あとがきと年表が付いている。丸山さんが特に力を入れたのは第三章で、上原幸啓氏、西村俊治氏、沼田信一氏、橋本梧郎氏、青木林蔵氏(故)ら十人に直接会い(故人を除き)その生き方を紹介している。
【著者丸山康則】二八年長野県生まれ、京都大学卒、文学博士、横浜国立大学教授を経て、麗澤大学国際経済学部教授、学部長を歴任し現職。編著書に「産業における組織と人間」「明日の安全への道しるべ」「事例で学ぶヒューマンエラー」などがある。