ニッケイ新聞 2008年7月8日付け
先週末、国士舘センターの沖縄桜は、すでに時期を過ぎていたが、祭りは、盛り上がった。参加者数においても、である。非日系人の入場者の占める多さは「百年の結果」であると思われた。
ショー会場で伊藤カレンさんがパンチの効いた演歌を歌いながら、輪踊りを指導、先導し、やんやの喝采を浴びていた。
何人かあとに中平マリコさんが登場、初期移民の労苦に熱く表敬し、それが通訳を通じ伝えられたが、こころなしか聴観衆の反応はいま一つ。童謡、演歌などの選曲の中に、ポ語と西語の二曲が挿まれていた。それがセンター内に流れると、「誰が歌っているんだ」とばかりにブラジル人が続々会場に追加され、聴衆は顕著に増えた。
「そうか、文協の桜祭りを支えるのは、もうこういう人たちなのか」と日本人歌手を通じて知らされ、納得させられた場面だった。(神)