ニッケイ新聞 2008年7月9日付け
百周年で日本の各県から知事、議長ら多数が来伯、県人会と交流を行なったが、帰国後の状況は微妙に異なるようだ。
福岡で県議の出張日程や経費を疑問視する報道があった後には、知事ら約二十人が訪れた鳥取県では旅費が高額と批判の声が上がった。インターネット上で見る限り、地元紙に加え、全国紙の地方版までこぞって取り上げる〃賑わい〃だ。
財政難の中、二千四百万円に上った経費を批判する声も分かるが、ただブラジル側から見ると、そこばかりが突付かれ、本来の目的である慶祝と交流がないがしろにされているようにも映る。
同県に限らず、今回の各県からの来伯で様々な新しい芽が生まれたはずだ。実際に現地を訪ねること、人的交流の価値を、もっと長い目で見てほしいとも思う。県人会の人達も、複雑な思いで母県での報道を見つめているのではないか。(ま)