ニッケイ新聞 2008年7月12日付け
サンパウロ市のトラック乗り入れ制限実施から二週間になるが、実施後に、生コン車と、カサンバなど、瓦礫や土砂を運ぶトラックへの規制を緩め、市中心部の乗り入れ規制地域での運行を二十一時から十六時まで認めることとした。二十八日からは両マルジナルとバンデイランテス大通りの乗り入れ規制も開始される。
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サンパウロ州の統計では、未成年者の犯罪は三九%増えたが、少年院への収監率は二五%程低下。犯罪の若年化は世界的傾向だが、若年で罪を犯す人は再犯率も高いという。社会の目が再度の犯罪へと向わせるのか、脳などの形質上の問題か、はたまた環境の問題かと議論は様々。ある米国大統領は「三十を過ぎたら、人は自分の顔に責任を持たねばならない」と言ったらしいが、自分はどんな顔をしているのだろうか。
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十日に行われたカピトン・ガンショ(カギ手の首領)作戦で、サンパウロ州市警は衣類や玩具など、五五〇万点の海賊版商品を押収。25・デ・マルソのショッピングで二万点、フロレンシア・デ・アブレウの倉庫で百五〇万点など、大型検挙例もあるが、海賊版商品とともに違法取引の銃器や麻薬類も押収されたという。
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リオ市で起きた警官の誤射による三歳男児の死亡事件で、警官の暴力による被害者家族会や少年の両親の仕事仲間らが集まり、抗議行動。リオ市の警官は、世界でもっとも殺害者が多いという記録更新中で、リオ市で起きた殺人事件被害者の五人に一人は警官による死者だという。十日朝のグロ―ボ局の番組でインタビューに応じた両親は、今もこみ上げる感情を抑えきれなかった様子。訓練不足の警官を現場派遣といった実態の是非も問われている。