ニッケイ新聞 2008年7月17日付け
第一回移民船「笠戸丸」で移住した沖縄県人の子孫の集いが二十六日午後二時から沖縄県人会館サロン(Rua Tomas de Lima,72)で開かれる。
この催しは、県人移住百周年にむけた行事として、子孫、県人会関係者らが一カ月ほど前から準備を進めてきたもの。同種の企画は「初めてではないか」という。
当日は、出席した子孫が家族の歩みなどを紹介するほか、沖縄芸能の発表などを行い、交流を深める。会場では写真や家系図なども展示する予定だ。食事は一皿持ち寄り。男性には飲み物代として会費十レアルを予定している。
「祖父母同士が知り合いでも、子供たちが知らない場合もあるんですよ」と話すのは、自身笠戸丸移民の子孫で世話人を務める与那嶺ルーベンスさん(三世)。「共に働き、苦労した移民の子孫が集まることは大切なことだと思う」と集いの意義を語る。
沖縄県人移住百周年実行委員会事務局長の宮城あきらさんは、「散り散りになった笠戸丸移民の子孫が集まって家族の歴史を語り合うのは初めてのこと。この集いが、新しい百年の歴史をつくっていく契機になれば」と話した。
笠戸丸で渡伯した県人は三百二十五人。現時点で四十一家族と連絡が取れており、三十家族百二十人ほどが参加する見通しだという。連絡のついていない人、把握していない人もあると思われることから、同会では現在も広く参加を呼びかけている。
問い合わせは沖縄県人会(11・3106・8823)まで。