ニッケイ新聞 2008年7月18日付け
ルーラ大統領は十六日、ケイロス捜査官がサチアグラハ作戦終了まで留任を指令と十七日付けエスタード紙が報じた。同捜査官は社会が捜査継続を求めるのを期待して様子見辞任を表明したが、連警は受理した。
同捜査官の辞任劇は政府の圧力だとする風評に、作戦の未完降板は無責任であり、最終調書を検察庁へ提出するまでが捜査官の任務だと大統領が反論した。
大統領の意向に関わらず、政府幹部は同捜査官の越権行為で留任に難色を示した。連警サンパウロ州支部も、十四日の幹部会議では同主任捜査官と他二人の更迭に合意した。
ケイロス捜査官の辞任で、連警は最高裁のメンデス長官の仮処分を巡って二分しているようだ。同仮処分がサンパウロ州地裁と連警の対処を批判したことが同捜査官を辞任に追い込んだという。
他方では、連警サンパウロ州支部の古参捜査官が連警本部と政府上層部へ反旗を翻す考えだ。連警捜査官シンジケートは、国家情報局(Abin)の協力を求めたことは越権行為ではないと主張した。
連警本部は、捜査官の捜査を支援すべきで抑制すべきでない。連警本部の姿勢は、全捜査官に権限の限界を感じさせた。同捜査官の降板理由の中には、政府関係者に対する盗聴もあった。
最高裁長官が連警の捜査手法をテロリストと位置付けたのも、心証を害したらしい。連警サンパウロ州支部は大会を召集し、他州の連警に共闘を呼びかける考えだ。ケイロス捜査官への辞任圧力が合法的かを問うらしい。