ニッケイ新聞 2008年7月22日付け
『響ファミリー』の追加公演(十三日文協講堂)を家族六人で観たという〃実例〃を知って、ちょっとびっくりした。
六人の内訳は、二世の三姉妹の姉のほう二人が夫婦同伴(夫は日系)で四人、それと末妹、三人の母親を加えた六人である。末妹の夫はイタリア系で、不参加、というのがおもしろい。
六人は、『響――』一座の最初の公演の評判を口コミで聞いて、観る気になったらしい。男性が女性よりも美しく女性に〃化ける〃、着物が今までブラジルで見たことがないほど美しい、その男性たちはポ語をしゃべる、など、など。
かなり高学歴で、日本のことをよく知っているはずの二世女性たちの間でも「かれらは日本で一流の役者たち」という噂まで流れた。
追加公演でも、こうした評判は裏切られなかった。一座のサービス精神の賜物であった。(神)